利益は出ているのに、なぜか不安…経営の不安を解消する“資金繰り表”のチカラ
- ユア・サポートInfomation
- 8月4日
- 読了時間: 4分

「売上は伸びているのに、なぜか手元にお金が残らない」
「来月の支払いが少し不安だ」
そう感じたことはありませんか?
どんなに利益が出ていても、手元の現金が底をついてしまえば、事業はそこで終わってしまいます。
この状態を避けるために不可欠なのが、企業の未来を映し出す「資金繰り表」です。
今月は、この資金繰り表をどう使いこなすか、具体的なポイントを解説します。
資金繰り表とは?なぜ中小企業に不可欠なのか
資金繰り表とは、将来のお金の流れ(収入と支出)を予測し、一覧にしたものです。
日々の売上入金、仕入れや経費の支払い、借入金の返済など、あらゆるお金の流れを「見える化」することで、数ヶ月先の資金不足を事前に察知し、対策を講じることが可能になります。
特に中小企業に不可欠な理由は、次の3つです。
資金ショートの回避
季節性の売上変動や、納税、設備投資など、大きな支出が重なるタイミングを事前に把握できます。
例えば、「来月、税金の支払いで手元資金が大きく減るな。その前に銀行に相談しておこう」といった計画的な行動が可能になります。
精度の高い経営判断
未来のお金の流れが見えることで、設備投資や新規事業への挑戦、採用計画など、会社の将来を左右する重要な決断を、より自信を持って行えます。
金融機関との信頼構築
融資申請時、「いつ、何のために、いくら必要なのか」を資金繰り表を使って具体的に説明することで、経営の安定性や計画性をアピールでき、金融機関からの信頼を得やすくなります。
資金繰り表を作成する最大のメリットは、未来をシミュレーションし、打つべき手を早期に判断できることです。
攻めの経営に活かす!資金繰り表の活用術
資金繰り表は、ただ資金不足を回避するためだけのものではありません。
資金繰り表を活用することで、より積極的に経営を前に進めることができます。
銀行との対話を「武器」に変える
融資を申し込む際、「とりあえず多めに借りておきたい」という考えは間違いです。資金繰り表を作成し、「〇〇の時期に、〇〇万円の資金が不足するため、融資をお願いしたい」と具体的に伝えることで、銀行はあなたの経営計画を高く評価します。
これは、あなたの会社が自社の数字を正確に把握し、計画的に事業を運営している証拠となるからです。
「儲かっているのに…」をなくすキャッシュフロー経営
「黒字倒産」という言葉をご存知でしょうか?
会計上の利益は出ていても、売掛金の回収が遅れたり、在庫が滞留したりすることで、現金が手元になくなり、倒産してしまうケースです。
資金繰り表を活用し、「利益」と「現金」の違いを常に意識することで、このリスクを回避できます。
また、「仕入れの適正化」や「在庫削減」など、キャッシュの流れを改善するための具体的な経営判断にも繋がります。
まずは第一歩。簡単な資金繰り表から始めてみませんか?
「資金繰り表を作るのは難しそう…」と感じるかもしれません。
しかし、最初から完璧なものを作る必要はありません。
まずは、以下のポイントを抑えてエクセルなどで簡単なものから始めてみましょう。
収入:主な売上入金日、融資の入金日など
支出:仕入れ、人件費、家賃、水道光熱費、借入金返済、納税など
期間:3ヶ月、6ヶ月、1年など、自社の事業サイクルに合わせて設定
最初はざっくりとしたもので構いません。
作り続けるうちに、お金の流れが「感覚」ではなく「数字」として捉えられるようになります。
そうすることで、資金ショートの兆候を早期に察知し、余裕を持った資金調達や経営判断ができるようになります。
会社の未来を守り、成長させるために、
この機会に資金繰り表の作成に取り組んでみてください。
「資金繰り表に取り組みたい!」とお考えのかたはユア・サポートのスタッフまでお声掛けください。
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